飯坂温泉一泊の旅

1日目
 あるサークルの飯坂温泉一泊バス旅行に参加した。朝9時に集合、はるばるやってきた宿の送迎バスに乗り込む。後は宿に向かって一目散、いや老人に配慮してかトイレタイムはマメに取る。おかげで持参したビールも安心していただけた。宿泊する某旅館には丁度昼時に到着、早速部屋に案内される。すると昼食の蕎麦が出てくるという段取り。これは別料金でうまい仕組みになっているのだ。

昼食を取ると宴会まで何の予定もない。宿は温泉街から外れており、しかも生憎の雨とあって散策する気にもなれず、やることは決まってしまう。露天風呂は混雑の様子なのでまず内風呂に行く。ここは源泉が69度と高いので加水しているそうだが、まずは温泉気分を味わう。その後は部屋で湯上りのビールを飲み談笑。そして次は露天風呂へ。周りが囲われており開放感はイマイチだが、内風呂よりはずっといい。まー街中の宿だからいたしかたあるまい。部屋に戻ると宴会が1時間早まったと聞きやれやれだ。

  
     
 露天風呂         カラオケは大繁盛

いよいよ楽しみの宴会、といってももうかなり出来上がっている。あとは料理への期待だけである。しかし座った途端に失望感が脳裏をよぎる。好みの問題もあろうが酒のつまみとしては、につかわしくない物が目立つ。それでも味がよければと淡い期待を持って、いつものように刺身から手をつける。ところが塩分控え目を心がけているのに、醤油をたっぷり付けないといただけない。更に淡い期待はもろくも崩れ去り、美味しくいただかたのは茶碗蒸しだけという珍しい結果になってしまった。一泊3食9,000円弱で送迎付ではやむを得ないのかも、でもこういう旅っていやだねー。カラオケで一曲歌って退散。

2日目
 朝起きると天気は回復しており、せめてフロでも楽しもうと露天風呂にゆっくりと入る。朝食後は宿のバスで近くの観光地を訪問する予定であるが、時間があるので近くの摺上川まで歩いて行く。たまたま川であった人が鮎釣りをする人で、ダム工事が始まってからこの川の鮎もだめになってしまったと嘆いておられた。いつかこの川で竿を出したいと思って見に来たのだが、出鼻をくじかれた思いだ。それにしても公共事業の名の下で又一つ自然の川が失われたかと思うとやり切れない気持ちだ。またその人は東北にいい川があると秋田の小河川を教えてくれた。機会があったら是非行ってみたいものだ。

宿を出発したバスは摺上川ダムへと向かう。このダムは18年完成だそうだが、ダムに関する情報は何もなし、ただ記念写真を撮っただけだ。次は日本三大不動尊中野山へ。ここには洞窟めぐりというルートがあって、洞窟の中には沢山様々な像が安置されていて珍しい光景なのだろう。
これで観光は終了、また宿に戻って昼食のうどんを食べる。何から何まで宿におんぶに抱っこの旅。こういうのが流行っているのだろうか、何か割り切れない気持ちを抱きながら送迎バスに乗り帰途に着いた。帰りに宿からお土産としてもらったうどんは妻には好評であった。

   
       
摺上川ダム        中野不動尊入り口   洞窟の中にはいろんな像が