1日目
11月に紅葉が見頃となる箱根に行ってみよう、となっての旅行だ。以前車で行ったことがあるので今回は電車で行き、いろいろな乗り物を乗り継ぐ、箱根ゴールデンルート一周をすることにした。新宿からは初めて乗るロマンスカー、それが全指定と知ったのは前日の晩で、慌ててネットで予約し一安心。ところがである。東北線の時刻を見間違いロマンスカーへの乗り継ぎが間に合わず、出だしからのトラブルだ。小田急線乗り場に行くと、急行が5分後に出るというので、これに乗り遅れてなるものかと慌てた結果、お得な箱根ウィークデーパスを買うのを忘れてしまうという度重なる失態だ。
箱根湯本に着いたのは1時過ぎで、予定より1時間遅れ。腹も減ったので情報誌に載っていた、駅から2分の中華屋に行きラーメンを食べる。期待したほどではなかったが、まー大体こういうケースが多いんだね。まずい店はないだろうと、つい頼ってしなうわけよ。食べたあとは真っ直ぐ駅へ。ここで小田原を基点としたウィークデーパスを買う。使用済みの小田原からの料金は無駄になるが、それでも割安,。しかも乗り放題で、施設割引もついているからかなりお得なのだ。
そこからは登山電車に乗り、終点強羅の手前で下りて彫刻の森美術館に行く。入館料はシニアでも1,100円、早速ウィークデーパスで割り引いてもらう。館内に入ると、そこは野外彫刻の展示場で、近・現代を代表する名作が100点あまり展示されているそうだ。美術にはとんと疎い政やん、想像逞しくして眺めながら、たまにはウンウン、なんて分かったふりをして見て回った。ピカソ館に入るとますます頭の中はコングラガッテしまう。しかしながら、絵画のみならず陶器、版画、彫刻等々作品の多彩さには関心した。
美術館正面
いろいろありましたー、屋外なのが何よりだった？
思ったより時間を費やしてしまい、強羅からケーブルカーに乗ったのは大分遅くなってしまった。今回、紅葉の最大の見所として訪れる予定の箱根美術館に寄るには、ちょっと時間がおそくなってしまったので明日に回し、早雲山でロープウエイに乗り換える。途中ロープウエーから見る紅葉は、もう既に盛期を過ぎたのか目を楽しませてはくれない。そして大涌谷に差し掛かると眼下に広がる無数の噴煙、それはまさに壮大な眺めであった。そうこうしている内に姥子駅に着く。今日の宿は駅のそばのホテルグリーンプラザ箱根だ。
大涌谷 夕暮れのロープウエー グリーンプラザ箱根（翌朝）
部屋はまあまあ、この宿に決めたのは、露天風呂からの富士山が素晴しいという触れ込みと、ゴールデンルート一周の中間地点にあることだった。そこで早速風呂に行く。開放的な露天風呂はなかなかいい。ただ湯船から富士山が見えるのは女性風呂だけ、男性の方は湯船から出ないと見えない。しかしそれは周知の上、のぼせた頃に湯船をでて富士山を眺めまた湯に浸かる。それで十分、満足の富士見風呂であった。宿泊はスタンダードな秋の味覚プラン（14,500円）で、夕食はフレンチコースをチョイスしたが美味しくいただくことだ出来た。
2日目
朝起きると快晴。早速露天風呂へ行くと、富士山がくっきりとした姿を見せてくれた。こんな機会はそうあるものではないと少し長湯してしまっただろうか、部屋に戻るとすぐ朝食へ。バイキングなのでセーブしようと思ってもついつい食べてしまうから困ったものだ。
今日は昨日来たルートを少し戻って箱根美術館へ行く。妻は消極的であったが、見所を外す訳には行かないし、フリーパスも味方した。姥子からロープウエーに乗ると富士山がくっきりと見えてきてまさに絶景である。ケーブルカーに乗ると昨日と違って太陽の光を受けて線路脇の紅葉も綺麗に見える。公園上駅で下りるとすぐ前が美術館だ。中に入るとさすが箱根有数の紅葉ポイントだけあって、見頃を迎えた苔庭のもみじは素晴しく、戻ってきてよかったと思うのであった。
露天風呂 露天風呂からの富士山 ロープウエーからの富士山
ケーブルカー沿線の紅葉 箱根美術館苔庭のもみじ
時間の余裕が無くなったので、館内は覗く程度で再びケーブルカー、ロープウエーと乗り継ぎ、寄り道もせず芦ノ湖に向う慌しさだ。終点の桃源台に着くとすぐそばが遊覧船の船着場、よくできているものだ。30分ほど休んで12時発の箱根海賊船に乗って元箱根港へ。何故海賊船なのか分からないが、派手な色彩の船だ。窓際に座って外の景色を眺めるが、紅葉は既に盛期を過ぎていた。それでも箱根港近辺はまだ多少楽しめた。
芦ノ湖 桃源台 海賊船
そこからはバスで湯本駅へ。着いたのは1時半過ぎ、昼抜きで今度こそはロマンスカーだ。土産店でツマミとビールを買い込んで乗り込む。新宿まで楽しい電車の旅は車でないからできるもの。これって病み付きになってしまうかも。と思ったが、ウイークデーパスは小田原まで。新宿での乗り換え時間が7分しかないので、車掌に清算を依頼したら駅でないと出来ないという。なじぇだー。新宿で下りると急いで精算所へ、そしてJRの切符売り場を経て4番線はどこじゃーと走りまくる。やっと着いたのは発車30秒前。やれやれと思ったが1時間以上の立ちんぼとなった。電車も楽じゃないねー。それでも何とか予定の6時前に帰着することができ、お疲れさん、とジョッキを傾けるのであった。
今回は失敗もあったが、いろんな乗り物を経験し風呂も食事も良かったし、先ずはいい旅というところでしょう。
