そして出発はその翌日。朝、宿に予約の電話を入れると運良く空いているという。海に行っても昔のように泳ぐわけでもなく、海水に足を浸けて涼を感じながら暫し戯れるだけである。何ということはないが、それだけなのである。
そんなわけで出かけたのは昼過ぎ。海まで直行し阿字ヶ浦の磯場で遊んだ後早めのチェックイン。温泉に入ってゆっくりしようと思ったのだが、何と水道管が故障し修理が終わるまで入れないというのだ。温泉好きの妻は何しに来たのかとご機嫌斜めだ。
阿字ヶ浦の磯場 窓から海を眺めて
やむなく窓から見える海を眺めながらビールをグイーッ。6時になってやっと終わったと連絡がある。夕食時間だが慌てることはない、先ずはゆっくり風呂に入ろうということに。そして少し心も落ち着いて夕食会場へ。ところが我々の席が見当たらないない。係員に話すとどうやらセッティングミスだったようで、すぐ用意すると言って引っ込んだ。
謝りの言葉もなく、立って待ってろというのか、と少々腹が立つ。空席に座ってビールでも飲んで待とうかと再度係員を呼ぶと、またもすぐ用意するとの一言だけ。風呂の件で心穏やかならぬ妻は、風呂には入れない、席はない、最悪だわ、と不満をぶつける。
その一言が効いたのか、ビール、酒、ハイボールと注文した飲み物は全て無料。そして翌日のチェックアウトの時は風呂で迷惑をかけたと、菓子折りが宿泊客に渡された。なんか得したようだが、物じゃないんだなー。期待していた楽しみの時間は失われたままなのだった。
温泉は加水なしだが、加温と循環ろ過方式、露天風呂から太平洋を望められるのがいい。食事を含め値段相応の宿といったところか。
太平洋を望む露天風呂
