20年3月
1日目
季節料理のあんこう鍋でも食べて温泉に入りのんびりしようとやってきたのは福島の湯元温泉。最初は漁師料理の鍋を食べさせるという平潟町辺りにしようかと思ったが、何故か民宿っぽい宿を好まぬ妻、加えて露天風呂などそれなりの温泉施設が無いということで湯元温泉になったのである。
湯元温泉は実家に行く道すがらにあるため、今更途中寄り道をしたいところなどあるわけも無く、宿直行と相成った。3時前にチェックインを済ませ部屋に行く。気になる窓の外を見ると正面に小高い森があり、そのそばには学校があるようで、田舎町の町外れのような景観だ。町の中にある温泉場だから止むを得ないが、建造物しか見えないよりはましである。
小休止の後はゆっくりと温泉に浸かる。ここの温泉は硫黄泉で加水・加温なしの掛け流し、但し循環・ろ過と最低限の消毒はしているそうだ。難点は大浴場が１階で露天風呂が6階と別れていること、まずは大浴場で汗を流し、6階に行き開放感に浸る。浴槽から出ると冷たい風が心地よく、浴槽に入ると温かい温泉が体を包みホッとする。この感じが好きで露天風呂にこだわるのである。
部屋の窓から 大浴場 露天風呂
そして風呂から上がって飲むビール、これがまたたまらない。夕食までの時間はたっぷりある。窓から外を眺めていたら、正面に見える石段を下りる中学生らしき姿。部活はやらないのかなーなんて思っていたら、左の坂道を猛スピードで走ってくる自転車。あぶないなー、いや爽快だろうなー、帰りは大変だろうなーなんて勝手に想像。今度はジョギングの人が石段の前で止まり体操を始めた、それが日課なのだろう。犬の散歩のおじさん、買い物袋を両手に提げたおばさん、家を出て2軒隣の家の戸を行きなり開けて入った人はどういう関係なのだろう。見ていると結構人の動きがあり飽きないものである。手のほうも飽きずに動いていたら、いい加減にしたら、とキツイお言葉が飛んできた。
いよいよ今日のメインイベント夕食である。以前、夕食にあんこう鍋を出す宿に泊ったら、名ばかりでがっかりしたことがある。今回は宿代が11,700円とこれだけで予算上余裕は無いのであるが、特別奮発してあんこう鍋の追加料理（7,000円）を頼んだのである。出てきた料理には好物のカニもあり美味しそうだ。
まずはワインとビールで乾杯、料理の味もまずまずだ。そこに追加のあんこう鍋、オー見るからに美味しそうな色合い、鮟肝がしっかり入ったあんこう鍋って感じだ。2〜3人前だそうでボリュームもたっぷり、これが噂のあんこう鍋かとほとんど平らげてしまったから美味かったのだろう。妻も美味しかったといっていた。でも昔子供の頃母が作ってくれた、あんこうの共合え、あれは実に美味かった、今一度食べてみたいと思い出したのであった。
夕 食 あんこう鍋 翌日の朝食
2日目
おきまりのように朝風呂に入り、すっきりした気分で朝食を取る。あとは帰るだけで、宿を10時まえに出て常磐道に乗る。しかし行きも帰りも直行ではいかにも能が無いと日立海浜公園に寄ることにする。400円の入園料を払って入ってみたものの、はや咲きスイセンが多少咲いていたくらいで、履物も散策に向かないということですぐに出てしまう羽目に。
ホテル美里を後に 日立海浜公園
そこからは那珂湊に向かいお魚市場に寄る。珍しく1匹1,000円とバラ売りの生ズワイ蟹があり、1匹ならというので買ってきたが、実がスカスカ、手に持った重さではそんな感じはしなかったのであるが、失敗の巻きであった。それでも今回の目的は達成できて良かった、というところである。
